2014年7月14日月曜日

トーナメント戦の優勝は、最強を意味しない

さっき子供らが4人でじゃんけんしていた。
うちの子供2人(クメール語が母語)と、近所の純カンボジア人の2人だ。
おもしろいことに気がついた。

何度かのあいこの後、2人がパーを出し、2人がチョキ(*1)を出した。
次は、チョキの2人で優勝決定戦をするとおもうじゃないですか。
ところが、4人は互いの手をじっくり吟味したあと、手の型をリセットして、なにごともなかったかのようにあいこでしょを続けたのである。

3人がパーを出し、1人がチョキを出してはじめて、その1人が勝ち抜けた。
そして残り3人がじゃんけんを続けたのであった。

この、トーナメント戦を否定した、絶対勝者方式とでもいうべき多人数じゃんけん方式が、カンボジアに普遍的なものなのか、それともこの4人のあいだだけのルールなのかは、僕にはわからない(*2)。

しかしこの、トーナメント戦否定という考え方は、傾聴に値すると感じました。
なるほど、トーナメントで勝っても、優勝者は優勝戦において、3位以下の人間とは直接対決していないのである。
3位以下の人間には優勝戦で直接勝っていないのだ。

だから僕らも、たとえいつの日か僕らが、トーナメントで負けることがあったとしても、気にすることはない。
総当りで巻き返せるチャンスがいつだってあるんだ!
高校野球はトーナメントだけど、実社会は総当り戦なんだ!
チャンスは順列組み合わせの数だけあるのだ!
とこう考えておけばいいんじゃないかな、とふとおもった、プノンペンの下町の横丁のとある夕方でした。

*1:
カンボジアのチョキは指1本だが…(日本でもそういう出し方のひといますね)。

*2:
だれか研究してほしいものですね! 世界の多人数じゃんけん規則の比較。

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