2016年2月18日木曜日

カンボジアで教育。ホームスクーリングで最終的に米国とかの大学に入るにはどうしたらいいのか? というか入れてもらえるのか? 米国大学へ進むルート、そして英語圏の子供教育サイトまとめ

長い間、調べなきゃ調べなきゃ、と思っていたんですが、
「カンボジアで教育を受けさせていて、それで教育内容は全部習得できたとしても、資格として、米国とかの大学に将来入れるものなのか? というかそもそも、教育内容をちゃんと習得できるものなのか?」
という疑問への具体的な答えを、僕はずっと知りませんでした。

知らないままに、早く調べなきゃと思いつつ、子供は2人とも幼稚園に入り、小学校に入り、そして上は早くも小学四年生になってしまいました。

こんな親は米国とかだったらきっと育児怠慢でとっくに逮捕されているでしょう。



プノンペンにいると、かつ、日本に帰るつもりがあまりない我が家の場合、日本語で教育を受けても、高等教育をどうするか困ってしまいます。
日本には、日本で高校を出てなくても入れて、まともに受け入れてくれる大学が、ほぼないに等しいからです。
駒場に最近なんかできたみたいですが、聞くところでは、まだちょっとお荷物扱いらしいです。
まして子供が生まれた頃は、もっとありえない感じでした。
そもそも日本人学校もありませんでした。在住の皆さんとともに作りましたが、子供はもう今さら日本語を主とする教育への転換は間に合わない歳(9歳・7歳)になっていますし、そもそも日本人学校は、上記のように日本に帰る人のためのものです。

ですので、教育は英語で受けさせよう、というのは当初からの基本方針としてありました。
母語はクメール語、父語は日本語、そして英語が第一言語、ということになります。
英語がすべてのベースになります。ほかの科目を学ぶために英語ができなきゃお話にならないということです。
日本で学校行く場合に、国語力なかったらほかの科目の成績も伸びないのと同じことです。

ですのでとりあえず、当然英語は冗談レベル以上にできなきゃお話にならないので、幼稚園は子供2人とも、英語オンリーで教育するプノンペン市内の幼稚園に入れました。モンテッソーリという所です。
上の子は、小学二年生まで、全科目を英語で教育するプノンペン市内の学校に入れました。ブリティッシュという所です。
生徒の多くはカンボジア人です。

上の子が小学二年生を終えた段階、下の子が幼稚園を終えた段階で、もっと近所の、歩いて5分で通える、カムファーストという所へ転校させました。
ここは、科目は英語のみですので、学校というよりも英語塾といったほうがいいかもしれない。
公立校に通いながら、ここにも通っているよ、という子が多いです。
生徒はうち以外たぶん全員カンボジア人です。

うちは公立校へは通っていません。
妻が悪い思い出しかないのと、教育効果がないと思うので、通わせていません。
カムファーストで、英語をしゃべる実物の人間に日々接して英語会話を上達させていくことと、学校という集団生活の良さ悪さを知っていくことを、期待しています。

つまり、算数・社会・理科などの科目を、うちの子供は学校では習っていません。

しかしもちろん、「習っていません」では済まされませんので、何らかの手段で、習ってもらわなければなりません。

算数についてはKhan Academyを1年ほど前から2人にやらせています。
問題も出て自動採点されます。
それによって2人とも、それぞれの学年なりの算数のレベルは今のところ保っています。
が、Khan Academyには社会はありません。
理科はありますが、問題は出ません。

「なぜ普通にインターへ行かせないのか? そのままブリティッシュ入れときゃよかったんじゃ…?」
という疑問が当然おありとおもいます。
ブリ某は、ちょっと保護者層が良くない。
逆教育効果っていうか…。
校長の理念とか先生方の熱意はすばらしいんですが。
この点は、今のカムファーストのほうがよほど、地に足の着いた方々が保護者で、良いと思っています。
もっといいインターは、値段高すぎて払えません(スマン…)。

進学の話をしてると、「国際バカロレア(IB)」という言葉をときどき聞きます。
プノンペンではこれを取得できるのは1校か2校しかなく、お値段最高峰のインターです。
そして、そこに通っていたとしても、これを取得できるとはかぎらないと聞きました。
IB資格がないと、米国とかの大学への入学資格がないのだろうか…?
そんなふうにも不安になりました。

(1) こんなことしてて、将来、米国とかの大学へ入れる資格は得られるのか?
(2) 社会とか理科もやらなきゃまずいが、ネットでそれらを学べるところはないのか?

これをずっと調べなきゃと思ってましたが、
やっと多少調べてみましたので、以下にまとめます。

(1) こんなことしてて、将来、米国とかの大学へ入れる資格は得られるのか?


調べたところ、米国の大学は、おおざっぱにいって、もちろん日本以上に大学によって千差万別ですが、入学選考にあたって、

  • 高校の内申
  • 統一試験。SATとかACTとかいうもの。
  • 課外活動
  • エッセイ
  • あと公式/非公式に面接があったり

を見るようです。

日本で高校行かずに米国の大学へ通おうとする人だと、いったんコミュニティカレッジ(コミカレ)に入って、そこから大学へ編入されることを狙うというルートもあるそうです。

あと、日本の高認(昔でいう大検)にあたる試験が、米国にもあるのですが、これはそんなにレベルは高くなく、とくに数学はびっくりするほどレベルが低くて、普通に教育受けてれば難なくパスするとのことでした。

こうしたことを調べた印象ですと、たしかに高校の内申も見ますよとは言っているんですが、それ以上に、そのほかのいろんな要素が大事だという印象を受けましたので、高校出てなくっても、米国の大学に入ることはできるようです。
そもそも、この資格がなかったら受験そのものができない、という受験資格の概念そのものが、米国の大学入試には存在しないような感じです。
本人が課外活動とか資質で何か熱い物を持っていて、それが大学の先生とがっちりハマりあえば、多少統一試験の点とか低くても、それこそ最高峰大学入れちゃったりもするみたいですね。

そして今後、そういう傾向はますます広がっていく感じみたいです。

なお、IBっていうのは、調べたら、国際エリート養成コースみたいなものみたいです。
誰もがその学習に耐えられるわけではないし、もちろん、耐える必要もない。
IBの最終課程に合格した証であるディプロマ認定があれば即入学OKという大学もあるが、
すべての大学がそれがなきゃ入学不可というわけではぜんぜんない、ということもわかりました。

長年ずっと不安だったことですが、2~3日割いてきっちり自分で調べた結果、こういうことがわかり、すごく安心して、スッキリした気分になり、前向きな気持ちになることができました!

※SATは2016年から制度が大幅改訂になります。数年前に必須化されたエッセイがオプショナルになり、あてずっぽでマークして外れたら減点される制度(つまり、わかんなかったらマークしないほうがまし)が廃止され、実生活や実用学問から乖離した難しい語彙(SAT語彙といわれる)の出題がなくなる、解答の根拠を答えさせるなど、小手先に注力する従来の対策勉強法が通用しない事態となっています。


(2) 社会とか理科もやらなきゃまずいが、ネットでそれらを学べるところはないのか?


学校に行かせずに家で教育を受けさせることをホームスクーリング(ホームスクール)などと言います。
その実態は家によってさまざまであり、

  • 親がベッタリ子供にくっついて教授・ドリル・アクティビティ・採点・スケジューリング・時間割などすべて親がやっている家から、
  • 学校やるカネないからホームスクールと言い張ってその実なんにもやってませんという家まで、

ものすごくスペクトルがあるようです。
米国では後者みたいのは許容されず、しっかり地方自治体に毎週レポートしないといけないようですが。

前者みたいなことをやっているヒマは私にはなく、
妻にはその能力はないので、

  • ネットで自動的に学んでいけるサイトで、かつ、
  • 今日どの単元をやったか、マスターしたかを、Khan Academyのように逐一親が見れるサイト

というのが必要条件になります。英語でです。

その観点で探してみたのですが、
意外に、日本語圏にはそういう情報が網羅的に記されているところが、
どこにも全くありませんでした。

英語圏では、ホームスクーリングのポータルサイトなどに多少まとまっているのですが、
上記のような観点でサクッとまとめてくれてるところは見つけれませんでした。

そこで仕方ないので、自分でまとめてみました。

【英語圏の子供学習サイトまとめ】


◎Time4Learning


プレ幼稚園(PreK)から高校までの米国の全学年の英・数・理・社の全単元(米国各州標準)を網羅。
かなりビジュアルな説明と、はさみこまれる自動的なクイズ、理解確認のための自動的な試験などがあり、
いつどの単元をやってどんな成績だったかを親も見れる。
採点までコンピュータがやってくれるので、親がベッタリついてなくていいのは助かる。
いちおう、プリントしてやらせることができる教材もある。
1人1ヶ月19.95$。第二子以降割引。高校はもうちょっと高い。

どの学年についても、各科目に2~3単元ずつ、デモがあるので、それを見てみると感じつかめると思います。

Flash使用。Apple信者など、宗教的理由でFlashを使いたくない方には不向き。
AndroidやiPhoneなどのスマホでは、教育専用ブラウザで閲覧可能です。
パソコンではいちおうFirefox推奨とのこと。ChromeやIEではたまに崩れるそうです。※私Chromeでけっこうデモ見てみたかぎりでは全く問題なかったですが。

https://www.time4learning.com/

Time4Learning 3年生算数「繰り下がりのある引き算」。


◎IXL

Time4Learningと同様。
視覚デザインはもうちょっとフラットで「今ふう」。
かなりビジュアルな説明と、理解確認のための自動的な試験などがあり、
いつどの単元をやってどんな成績だったかを親も見れる。
採点までコンピュータがやってくれるので、親がベッタリついてなくていいのは助かる。
値段はTime4Learningの半額程度。
算数・数学はプレ幼稚園(PreK)からプレ微積(PC)まで。
英語は1年生から12年生まで。
しかし理科・社会は2~5年生しかない。
どの単元も、お試しで問題までやれるので、やってみると感じつかめると思います。(お試しは、1日の上限があります)

https://www.ixl.com/

◎BrainPOP


幼稚園から8年生までの英・数・理・社のかなりの内容を網羅しているが、
米国のカリキュラム対応にについては
「Our content is carefully mapped to the Common Core」
というどっちつかずにもとれる表現。
Technology, Engineering, Arts, Music, Healthの内容もある。
値段はTime4Learningの半額程度。ただし支払いは1年縛り。
視覚的な説明は、ちょっと昔ふうの感じ。
プリントしてやらせる内容が多い。
先生がベッタリついてやらせるスタイルを想定しているようだ。
いつどの単元をやってどんな成績だったかを親も見ることはできず、
その機能「My BrainPOP」はなぜか学校アカウントでしか利用できない。
ヘルプのコメント欄で何度も要望が出されているが、そのたびに、
「学校アカウントでしか利用できません」
という回答が機械的に返されている。

無料単元が多少用意されてるほか、それ以外でも週がわりで単元がお試しできるので、やってみると感じつかめると思います。

米国だと歴史的に、リアル宗教的な理由で(Apple信者とかではなくキリスト教の宗派とか)ホームスクーリングを選択する家が、ホームスクーリング派のかなりの割合を占めているらしく、そういう家はたぶんものすごい熱意で子供にベッタリ丸つけとかしてあげられるんじゃないかと思いますので、このサイトはそういう家にも向いているとおもいます。

https://www.brainpop.com/

◎Khan Academy


上述のように、問題が自動的に出され、
いつどの単元をやってどんな成績だったかを親も見れる、
という部分は、事実上算数・数学しかない。
逆に数学は微積などかなり高いレベルまである。
理科とかもあるが問題は出ない。
社会とか英語はほぼない。
板書スタイル。子供の特性によっては、きれいなグラフィックやキャラで説明されるよりも気が散らなくていい、という声もある。
完全無料。
難点は、YouTubeビデオなので、早送りができることや、ビデオの途中で何か聞いてくるということが仕様上できず、ながら見や、実は全然見てないで流してるだけ、ということがやり放題です(笑)。

https://www.khanacademy.org/

◎GiftedandTalented.com


以前EGPYと言っていたところです。
スタンフォード大によって開発されました。
理系科目の英才教育をネットでできるというサイトです。
安いコースだと、Time4Learningとかと同様に、コンピュータのみ(&ローカルにいる親や先生)を相手に勉強していきます。
高いコースだと、サイト側が用意している実物の先生とビデチャができ、いつでも質問とかできて、また、他のコース生ともビデチャでバーチャルクラスルームができるそうです。

https://giftedandtalented.com/


ほかにもいろいろなサイトがあり、特に英語自体を学習させることに特化したところは山ほどありますが、英語以外の科目を学ぶということであれば、主だったところはこういったサイトだとおもいます。
子供が英語ちゃんとできるんだったら、これらのうちのどれかで、ネットで教育が受けれますので、皆さんもっと選択肢として考えたらいいんじゃないかとおもいます。
子供が英語ちゃんとできるようにするには、うちみたいに、最低限でも幼稚園は英語オンリーのところへやったらいいとおもいます。日本に住んでる方の場合、そういう幼稚園がどんだけあるのかわかりませんが、うちはカンボジアという世界のド田舎、よくいえばフロンティア(笑)とはいえ、プノンペンという首都の都心に住んでおり、外国人が多く居住しているほか、将来は子供に英語ペラペラになってもらって世界で活躍してほしい、と願うカンボジア人の親もいっぱい住んでいるので、英語だけで教育をする幼稚園についても、選択肢が幅広く存在しています。

最初に書いたうちなりのクライテリア(親は丸つけとかベッタリやってられません)にてらすと、ひとまずうちの場合はTime4Learningがいいんじゃないかと思い、長男(9)にデモ版をちょっとやらせてみたところ、すごく前向きな反応でした。
そしてKhan Academyはこれに比べるとboringなので、もうやりたくないそうです(笑)。
Khan Academyも、微積とかやるんだったら、すごくいいと思いますが、まぁ彼はまだ分数に入ったばかりですので。

そんなわけで、Time4Learningに、まずは長男の分だけ、お金19.95$振り込んでみようとしているところです。
縛りはないので、だめだったら来月はもう払わなければいいことです。
二男については、長男がやってるの見てもしすごくやりたがるようだったら、お金14.95$追加で振り込んでみようと思ってます(そういうことはできると確認済みです)。
また報告します。



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